文化や太郎 (通訳案内士/日本文化)

経験40年通訳ガイドが通訳案内の情報や通訳案内士希望者へのお手伝い、インバンド、日本文化紹介のコツなどおりおり語ります。

桜 Vs. 菊

話を元に戻す。日本には四季があり季節折々の文化のテーマがあるこの国の豊かさはインバウンドの呼び込みにはありがたい。もっとも地球温暖化の影響で四季が二季になる危機感を温暖化の話と絡ませて話さなければ四季折々の。。。なんてガイドがマニュアル通りやってももちろん今時のお客さんは当然だが誰も耳を傾けない。

一般に日本の国花と思われている春は桜、秋は菊は広く深く私達の生活に溶け込んでいるのでガイド就業時の雑談の話題性には困らない。 祝い事に飲む桜湯や節句を祝う重陽の菊酒など花弁を小さな器の中で愛でるような繊細な美意識を日本人はとっくの昔に忘れてしまった。満開の桜を予定して来日したグループが想定外の天候の変化で楽しむタイミングを逸した昨年、旅館で夕食の宴会時にスーパーで購入した「桜花の塩漬け」を湯呑み茶碗に入れお湯をさして一人一人に桜湯を用意。大変喜んでもらったことがある。

Please enjoy your cherry blossom fully blooming in a tea cup! 長いツァーではお客さんが不平を言う前に先手を打つ工夫をしたい。


Chrysanthemum 'sake' in the hope of warding off negative energy and inviting longevity in one of the five 'Sekku' seasonal festivals; Sept.9